以前このブログでも紹介した、エジプトの小学校のお話。
その時のブログにも書きましたが、
現在エジプト政府は教育改革を進めており、
日本式授業の取り入れをエジプト全土の小学校で行なっています。

エジプトの教育改革

今までのエジプトの授業は一方的な詰め込み型だったのに対し、
日本の小学校で行われている学級会や日直、
清掃などを取り入れた教育を実施し、
協調性や規律を重んじる人材育成が目的だそうです。

また、一般の公立校よりさらにスペシャライズした日本式教育を提供する学校を新たに建築、
昨年の10月から新規開校しました。
現在何校開校しているかわかりませんが、最終的には200校を開校する予定で、このプロジェクトを支援しているのはJICAです。

通常JICAボランティアはJICAのプロジェクトと関わることはなく、
個々に各配属先(職場)へ放り込まれるのですが、
希にJICAが行なっている大きなプロジェクトと共同で活動するボランティアの要請があり、
今エジプトにいる教育隊員は、このJICAのプロジェクトに関わり、
教育改革の現場で奮闘しています。

前置きが長くなりましたが、今回、先輩隊員が公立の小学校で、
TOKKATSU授業の研究授業を行うことになり、見学へ行って来ました。

先輩のTOKKATSU授業


授業に行くと、先輩の授業を見に他の学校の先生や、
教育事務所の偉い人たち、
省庁関係者にJICA関係者など会場に収まりきらないくらいの人たちが集まっていました。
注目の高さがうかがえます。
そしてこんな多人数の前で授業する先輩、純粋にすごい!!

授業内容は、ヘルワ(アラビア語で素敵、とか良いとかの意味)な言葉をたくさん使おうといったような内容で、
先ずはどんな言葉が好きかみんなで考えて、
どんな言葉をいわれたら嬉しくなるか?から発展して、
お友達にヘルワな言葉をかけてあげようといった感じで進めていました。

実際にロールプレイをして、友達が仲間外れになっていたら、一緒にあそぼうよ!と声をかけたりしていました。

ここで凄いのが、子どたちがかなり積極的なところ。


はいはいはいー!!って手をあげ続け、しまいには先生のところまで前のめりになっていきます。

でもこうして子どもたちのやる気を引き出してるのは先輩なわけで、
先輩の授業を受けてる子どもたちはみんなキラキラの目をしていて、
ほんとにカリスマ先生です、先輩は。
こんな先生に出会えた子どもたち、幸せだと思います。

授業の後には、先生たちや役所のお偉い方々からの講評がありました。


その中の一部を紹介すると、

「発表した児童の中に、答えるのに時間がかかってしまった子がいたけど、
急かしたりせず、その子が発表しおわるのを、終わるまでちゃんと聞いていたのがよかったので、自分の授業のときもそういうふうにしたい」

とコメントした先生がいました。

このコメントって、先輩がやってきた活動がちゃんと他の先生にも伝わっているってことを証明している気がしました。

全体を通して、私が素敵だなと思ったポイントは、
他の先生が、先輩のお手伝い、サポートをしてくれていたところ。
これは日々の信頼関係なしには成り立ちません。
エジプト人はプライドも高いし、お節介ではあるけども他人の仕事には関わらない人が多い中、
こうして協力してくれる人がいることが素敵でした。

裏話

実は、研究授業の前夜はカイロではめずらしい土砂降りでした。
雷、豪雨。
1年居て砂嵐の日を除いて一番天気が悪かったと思います。

そしてカイロで雨がふると、何が起こるかというと・・・

子どもたちは学校を休む!!

いつもちょっと雨降っただけでも大騒ぎなのに、
このヘビーな雨は翌日の研究授業に大打撃を与えるのではないかと前夜にハラハラしていました。

話をきいたところ、通常1クラス70人くらいいるのに、
当日来たのは全クラスの生徒をかき集めて30人程度だったそうです。
私にとってみれば、30人でも普通に子ども多いな〜っていう感じでしたが、
いつもの多人数とは違う雰囲気での授業だったみたいです。

協力隊の仕事はすぐに結果につながらないことが多いし、
特に教育系の仕事は目に見える結果が出ないことが多いけど、
この日あった子どもたちが、将来どんな大人になってるか楽しみ。
エジプトの人たちはどうしても”自分自分”と、主張が前に出がちだけど、
自分のことだけじゃなくて、相手の気持ちを大切にする、
そんな人が増えればいいなと思います。