今年がもうあと2日かとか本当に信じられません。
カイロもだいぶ寒くなり、夏をいかに快適に過ごすかをベースに建てられたカイロの家は、寒すぎてずっと居ることができません。
日中に関して言えば、外の方があったかいのです。
実は先週、職場に一度いったものの、オフィスがペインティング中とのことで、座る場所がなく、それはもう悲惨な状態でした。上司の指示により、帰宅して、自宅待機していました。1週間の突然の休暇。笑
ということで、普段は仕事で見に行けない先輩隊員の活動を見学しに行きました。
エジプトの教育プロジェクト
エジプトには小学校教諭の青年海外協力隊が沢山います。
なぜなら、エジプトの大統領令のもと、とても大きな教育プロジェクトが動いており、日本式教育をエジプトに取り入れる取り組みが行われているからです。
そこで日本の小学校の先生たちが、草の根活動をするためにエジプトの小学校に派遣されています。
(国をあげての一大プロジェクトですが、詳細は割愛します。とにかくとても大きな大きな教育プロジェクトで、ニュースなどに取り上げられ、同僚にも日本式教育について質問をうけるほどでした。)
ちょっとだけ紹介しますと、エジプトに日本式教育を取り入れた新しい学校を建設しただけではなく、
今ある、公立の小学校には特別活動、その名も”TOKKATSU”を取り入れることとなりました。
要するに、日本でいうと、生活、道徳の授業で、自発的に考え行動する子どもたちを育てるといったところでしょうか。
エジプトの小学校
エジプトの小学校は基本的に一方的に教える、体罰で制圧するといったスタイルです。
先生は静かにならない生徒に対して棒で叩くといった体罰をあたえるそう。
音楽や、体育、美術といった授業がほとんどなく、だいたい机に向かってお勉強することが多いそうです。
そして、出生率3.26(2016年)で、子どもがすごい勢いで増えており、カイロの小学校は1クラスに80人くらい、教室いっぱいに生徒が押し詰められています。
よって一人一人の机と椅子はなく、3人用の机と椅子に5,6人詰め寄って座って勉強しているそう。
そうなると勉強に集中できない→ざわつく→先生が叩くといった悪循環になりますよね。
“TOKKATSU”授業
今回、公立の小学校で協力隊の先輩による、1年生のTOKKATSU授業を見学しました。
生憎テスト期間に入るそうで、生徒がほとんどいませんでした。
どうしてテスト期間前だと、生徒が減るのか、どういった判断で学校に来るかこないか決めるのかはわからないけど、とにかくいつもよりは生徒が少なめ。
残念ながら、いつもとは違う雰囲気でしたが、先輩の、マジシャンかのように子どもたちを魅了していく授業スタイルはとてもプロフェッショナル!!先生自身が授業を楽しんでいる、そうすると子どもにも楽しさが伝わる、そんな感じでしょうか。
授業は”大切な言葉”について。
子どもたちと、ロールプレイを通して、
物を落として拾ってもらったときに
“ありがとう”
その返事として
”どういたしまして”
を言おうとか、
一人で遊んで居る子がいたら
”一緒にあそぼうよ”
と声をかけてあげるとか、
泣いて居る子がいたら
”どうしたの、大丈夫だよ、気にしない”
と言ってあげようという内容でした。
このような授業を通して、秩序を学び、自発的に考えて行動する生徒が増えていけばいいなと思います。
教育は、目にみえる結果を出すには時間がかかりますが、地道にコツコツ活動する先輩たち。本当に尊敬です。
エジプトは年末年始の連休などありませんが、年明けからまた心新たに活動を頑張っていこうと思うのでした。
みなさんよいお年を。